頑張れ!タル

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愛猫タル(17歳♂オス)が、腎臓病(腎不全)を患ってしまいました。
糖尿も出ているらしいです。

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異変に気付いたのは、12月になり寒さも厳しくなってきた頃だった。
いつものようにタルのトイレ掃除をするが、あまり汚れていない。そう言えば、餌の減り方も少ない。便秘をしているのかもしれないと、その時はさほど気に留めなかった。一週間経っても、ほんの少ししか出ていない。何度もトイレに行き来するタル。出ないのが苦しいのか、鳴き続けては、フロアで排便のポーズをする。
一週間、排便がほぼ無く、食欲も落ち、寝てばかり。元気がなくなっている。
食べる時に、クチャクチャと大きな音をたてている。
これはまずい。以前、ペットホテルで紹介された動物病院に行ってみる事にした。

今年の夏も帰省している間、いつもお世話になっているペットホテルに預けた。東京に戻り迎えに行くと、ホテルオーナーから、「タルちゃん、物凄く水を飲むんだけど、カリカリを変えたりしました?もしかすると腎臓かもしれないから、一度病院に連れて行った方が良いかもしれない。」と言われ、動物病院の院長の名刺を差し出した。ちょっと遠いのだが、料金が良心的なのだそうだ。

家に連れて帰り、やはり家が落ち着くのか?そんなに異変は感じられなかったので病院に行くのは見合わせた。
ホテルでは、他の猫と仲良く出来ず、気性が荒くなり、人間にもフーっとなるので、ずっとケージに入れられたまま過ごすのだ。本人にとっては、かなりなストレスだろう。迎えに行っても私の顔も声も忘れた様に、ケージから出そうとしても抵抗して牙をむく。毎回キャリーバックに入れるのに苦労する。手を傷だらけにされるのは、恒例となってる程だ。元気な時は、そうだった。

今思うと、この時に直ぐ病院に連れて行ってたら?と、心が痛い。

先週土曜、阿佐ヶ谷動物病院に電話をしたのが、受付時間がちょうど終了した時だったが、事情を話すと特別に受け入れてくれるという。しかも、「待ってる方が多いので、飼い主さんだけ来て頂いて受付を済ませて、改めて連れて来て頂いても良いですよ。」とても配慮が行き届いている。ホテルのオーナーに感謝しなければ。直ぐに自転車で病院に行くと、待合室は飼い主さんとワンコでかなり混み合っていた。血統書付きらしい犬ばかり。ウチのは、雑種ネコ。しかも高齢猫。
必要事項を書き込むと、受付の美人な看護師のお姉さんが大体の待ち時間を教えてくれて、良い頃合いに電話をくれると言う。早稲田通り沿いに建つビルの一階。動物が集まる場所だから、空気清浄機や除菌エアコンが設備され、暖かい小綺麗な待合室。全てが行き届いていて、オススメである!
一度家に帰る。
タルは相変わらず、布団の中に潜って寝ている。

そろそろ時間だからと支度を始めたころに電話があった。直ぐに向かう事を伝え、寝ていたタルをキャリーバックに入れて、自転車の前カゴの上に乗せ、友達との遊びの約束をキャンセルした娘と一緒に病院に急いで連れて行く。
そう言えば、バックに入れる時に抵抗しなかったなぁ。いや、出来ない程弱っていたんだ。

直ぐに順番が回ってきて、診察室に入る。人間様のちょっと広めのトイレくらいだろうか?ドアの開け閉めも大変なくらい狭い。若くて色黒でヒョロッとした背の高い男の先生が、担当だった。一通りこれまでの状況を説明すると、タルの背中の皮を摘まんでねじり手を離す。そして「この皮膚の戻り方が遅いので、脱水症状がありますね。血液検査の結果次第ですが点滴をしてあげた方がいいでしょう。」と仰った。
タルは病院嫌い。かつての若い時のような元気は無く、爪をたてたり逃げ出そうとしたりが出来ない程弱っていた。時々、フーっと怒りの感情を表すのがやっとという感じが、余計に可哀想になる。昔、手を焼かせたヤンチャ坊主のタルは、もうおじいちゃんなのだと実感する。先生が、威嚇の声に反応してワッと手を離す。あらら?この先生大丈夫か?まさか猫嫌い?ちょっと不安になる。

血液検査も点滴の針も、刺されても抵抗出来ない程弱ってしまったタル。
前脚の付け根を押さえながら、暴れて傷だらけにされた頃を思い出して、涙が出そうになった。

皮下点滴は、人間には出来ない動物のみが出来るものだそうだ。点滴の後は、身体が部分的に水枕の様にタプタプ状になる。その液が徐々に吸収されていくそうだ。それに比べ静脈点滴は、即効性はあるものの日中預けてしなければならないので、ペットに過度のストレスを与えてしまうだろうという事で、皮下を選んだ。
それから、毎日、毎朝、タルの通院が日課になった。

翌日の担当医師は、アラサー位の女医さんだった。この先生は、前日の先生より経験が在りそうなのが、手の甲の傷が証だ。タルが威嚇しても手を離すどころか、なだめる言葉をかけてくれる。信頼出来そうだ。
「先生の手の甲は、傷だらけですね。」と言うと、笑いながら「仕事柄ですね。」と仰った。

数日の点滴の効果か?脱水症状は無くなったようだが、相変わらず食欲は無く、全く食べようとしない。みるみる痩せていくのが分かる。撫でてやると、ゴツゴツした骨の感触が手に。
トイレと水飲みには、自分で歩いて行っている。あとは、ほとんど横たわったままだ。

そう話すと、「じゃあ、少しあげてみましょう。」と奥に行き、暫くして紙皿に少し温めたエサをのせ、持ってきた。優しく話しかけながら、タルの鼻先に指先につけたエサを差し出す。タルはクンクンと匂いを嗅いで、紙皿にのったエサを少し舐める。ほんのちょっとだったが、食べてくれた事で、また涙が溢れてしまった。

家に帰り、いつも私達が過ごす二階のダイニングには、暖房器具がエアコンだけしか無く寒いので、娘に手伝わせて一階リビングに敷いてあったホットカーペットを移動してダイニングテーブルの下に敷いた。

翌日の日中は、夫も娘も仕事や学校で居ない。私とタルの二人きりで過ごす。家事などしていると、やり切れない気持ちが込み上げてくる。台所で洗い物をしながら、後ろのカーペットの上に寝転ぶタルをチラッと見ては大泣きしてしまう。
死期が近いのかと思うと、涙が溢れて止まらない。

写真は、昨日のタル。
ホットカーペットを気に入ってくれたようだ。
使い慣れたペット用マットで丸くなる姿は、痩せこけてしまったと改めて感じるが、生きてるタルの姿を撮っておきたいと思った。

本当は、こんなに近付いて写真を撮られるのは嫌いなんだよね?

タルは頑張ってる。
最期の瞬間まで、見守るからね。

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