運命

二匹いたヤゴが、1匹はとっくにトンボになって飛んでいった。

そして残りのヤゴが、3日前ようやく割り箸に登る気配。
「ん?もう直ぐだな。」と思った。
夜寝る前に見てみると、既に高い所に上って上半身が出ていた。
おっと
「明日の朝には、トンボになるなぁ。いや!この様子だと夜中にはトンボになり、部屋を飛び回るだろう」と思い、写メを撮ってその日は寝てしまった。

翌朝、信じられないことが
なんと、夕べのままの状態だったのだ。

「なぜだおい、ゲンゴロウ。どうしたんだー

頭と目玉と色だけが、しっかりトンボになっているのに、羽と尻尾がヤゴの殻の中に入ったままだ。

画像


でも生きてる。
時々、弱々しい前足を動かして、口も大きく開けている。

こんなことってあるんだろうか

どうすることも出来ず、そのまま放っておくしかない


そして翌日も、生きているが、そのままの格好。

口元に水滴を持っていくと、勢いよく飲み始めた。

生きてる

殻を剥いてやりたい衝動を抑えながら、ベランダのバケツにわいたボウフラを割り箸ですくって口に運んでやる。
ムシャムシャと食べる。

半身不随のヤゴトンボ。
このまま死を待つしかないんだなぁ。

自然界って、ほんとに厳しいなぁ。


今年の夏、家に来たヤゴ十数匹。
共食いしたり、原因不明で死んでしまったりで、その内残ったのがたったの2匹。
トンボになって飛んでいったのが1匹。

おそらくプールで捕まらずに逃げたヤゴは下水に流されてしまっただろうし、トンボになって飛んでいったタニシもスズメや他の昆虫に食べられてしまったかもしれない。


ヤゴトンボのゲンゴロウは、羽化する途中で抜け殻の中にある紐のようなものに肩が引っかかり、それ以上出て来れなかったらしい。
人間もへその緒が引っかかるってことある。それと同じかもしれない。

これも運命なんだよね。
今朝も生きていたが、水を少し飲んだだけで、食欲は無いらしい。
出来れば、あまり苦しまずに天に召されて欲しいものだ。

ヤゴ救出大作戦は、今年までなので来年は無い。
それも少し寂しいと感じる、今日此の頃。

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